当たり前を当たり前に
Q O L歯にお悩みや疑問を感じた時がありませんか?
虫歯や歯周病の放置、歯が抜けたままなど歯にまつわる悩みは人それぞれ。
「最近、噛み心地が変わってきた」「将来、歯に不安を感じる」など、
痛み以外のサインに気付いた時こそ、行動してみませんか。
また、以前からインプラントの必要性を感じてはいるけど、
どのようにして歯医者を選べばいいのか、
治療内容や治療方法に迷う方も多いのではないでしょうか。
心から信頼できる歯医者との出会いは、歯の一生を左右します。
歯は悩みや疑問を持ったり、歯を失ってから、初めてその大切さがわかります。
「話す」「食べる」「笑う」といった日常的な生活に不自由さが生じるだけでなく、
審美的な口元でなくなるため精神面への影響も少なくありません。
もし、歯を失って放置しておいた場合は、
噛み合せも悪くなるため、食事しやすい方ばかり使うので、
さらにかみあわせがずれてしまいます。
それが、顎関節症となるまでに至ると、顎の関節や顔、首、肩の痛み、
口が開きづらい、といった症状が出てきます。
また、顔貌も変化し、年齢以上に老けて見られてしまいます。
歯を失った場合の治療方法は
「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」
の3つの方法があります。
患者様の状況に応じて治療法も変わってきます。
お悩みや心配なことがありましたら
是非一度、ご相談ください。
インプラントに違和感がある
Uncomfortable主な症状
腫れが続くようでしたらご相談下さい
インプラント治療は外科手術が伴います。手術自体は30分~3時間(内容により異なります)で完了し、入院の必要なく帰宅できる小さなものですが、それでも出血や腫れ、違和感が出るトラブルが起こることはあります。
通常であれば、多少の痛みや違和感が出ても施術直後だけですぐにおさまります。しかし、まれに症状が持続し悪化することがあります。何か違和感があった場合は、迷わず当院までご相談ください。
違和感の原因究明 確認ポイント
- 膿が溜まっていないか
- 出血はないか
- レントゲン撮影・CT撮影で、上顎洞底部の穴の有無
- レントゲン撮影・CT撮影で、神経・血管の破損はないか
- プロービングデプス
- 血液検査で、炎症が疑われる数値がないか
- インプラントと隣の歯が接触していないか
- 心因性の痛みの可能性はないか
- プラーク評価
- 炎症の評価
まずは、なぜ不具合・違和感があるのかを正確に分析する必要があります。
残念ながらインプラントは、天然歯と違って少しでも揺れたり、動きが出始めたならば、撤去する必要性が高いです。
動いてないが痛みや腫れがある場合は、抗菌薬を投与したり、徹底したクリーニングを施すことで保存可能になる可能性があります。よって、インプラントの失敗は、様々な原因によって発症し、一度発症すると、その対応は、難しいものになります。
それを考えると一番大切なことは、そうならないように出来る限りのあらゆる手段を予め行うことです。インプラント治療は、歯がないところにインプラントを埋め込むといった単純なものではないのです。
一人の患者さんを治療するときに用いる治療ステップの内の一つの治療手段であるので、総合的かつ綿密な患者さん単位での分析、評価が前提条件として必要になります。
人工歯のトラブル
Prosthesisトラブルに迅速に対応します
ご自身の歯のように違和感なく噛めるインプラントですが、まれに脱落したり、人工歯が破折したりすることがあります。
原因やタイミングによって処置方法は異なりますが、適切に対応すればほとんどの場合はリカバリーできます。
ダメージの広がりを防ぐ早期治療のために、トラブルがありましたらすぐにご相談ください。
人工歯の脱落・破折の原因
噛む力が強すぎる、歯ぎしり、食いしばりの癖がある
自分の歯と同じように自然に噛めることが最大の魅力であるインプラントですが、本来の歯との違いは歯根膜がないことです。歯根膜とは歯根を被う薄い膜のことで、歯を傷つけないようにクッションの働きをします。ですから、少々強く噛んでもその力は歯根膜で緩和されて歯には負担がかかりません。
しかし、インプラントには歯根膜がありませんから、噛んだ力のすべてが人工歯に伝わります。強く噛むことや歯ぎしり、食いしばりがあるとその力はかなりの負担になり、それが原因で脱落することがあるのです。
人工歯の脱落・破折の原因
人工歯の破折
セラミックやハイブリッドセラミックといった素材でできている人工歯は、衝撃によってまれに欠けることがあります。人工歯が欠ける原因も、インプラントに歯根膜がないため。咬む力が強すぎると過度な力が直接人工歯にかかり、欠ける原因となるのです。
また、インプラントの埋入の位置が不適切であることが原因で、人工歯に過度な力が加わることにより、いくら人工歯を新しいものに変えても欠けてしまう場合があります。その場合、状況によってはインプラントの撤去・再埋入をしなければならない事もあります。
人工歯は、欠けた部分が小さければ研磨するだけで整えることが可能です。やや大きく欠けてしまった場合であっても、セラミックを足して形を整えます。さらに大きく欠けてしまった場合には、新しい人工歯との交換になる場合があります。
なお、噛み合わせが強い、歯ぎしりや食いしばりがあると自覚がありましたら、マウスピースを使って予防できますので、まずはにご相談ください。
あらゆるトラブルや違和感はまず、原因究明を正確に分析することが重要です。力学的な検査、口腔内の咬合状態、インプラント埋入位置、対合する歯牙、マテリアルを考慮した診査が必要です。
様々なリスクファクターの排除が成功へのカギであるとともに、患者さん単位での分析、評価が必要であると認識しています。
トラブルの原因
Implantitis九州インプラント研究会(KIRG)における患者総数1001人、
インプラント総数3264本をもとにした臨床統計調査結果から引用及び改変
主な原因はインプラント周囲炎
インプラントが義歯やブリッジなどの従来の治療にかわり、欠損補綴の治療オプションとして登場し、華々しい成功を収めています。現在では、補綴主導型のインプラント治療の概念が導入され、様々な骨・軟組織造成の手法を用いて、すばらしい審美性を伴う治療結果を得ることもできるようになりました。しかしながらこのような成功の反面、我々歯科医が長期にインプラント治療の経過を追っていく中で、様々なトラブルに出会うことも少なくないのが現状です。
インプラント治療は外科処置を伴い、補綴治療へと続く歯科における総合治療であり、様々な歯科医学的な知識と技術が必要になります。治療期間も比較的長く、患者の肉体的、精神的、経済的負担も少ないとはいえません。このような幅の広い治療において、そのマイナスの面となる合併症に関して詳細に分析することは、インプラントの安心・安全。確実な治療を行う上で不可欠のものであると思われます。
このような観点から九州インプラント研究会(KIRG)では2005年、患者総数1,001、インプラント総本数3,264本でインプラントの合併症に関して20項目を取り上げ、その発生頻度について統計調査を行いました。大きく分けると感染など炎症による合併症と、ポーセレンの破折やスクリューの緩みなど,インプラント上部構造に起因する合併症とに二分されますが、その他の分野として手術に起因する合併症 (事故)が存在します。
インプラント周囲炎は早期発見、速やかな処置が重要
誰しも、口腔内で長期的に安定したインプラントを望んでいるが、適切なインプラント治療がなされなければ、悲惨な結果を招きかねません。このようなインプラント周囲炎に不幸にも罹患した場合、そのインプラントが重症化し、最終的に「撤去」しなければならない状態になる前に、我々は様々な対応をとらなければなりません。
当然ながら、適切な治療計画を立案して様々なリスク因子を排除し、適切なインプラント治療を行うことによるインプラント周囲炎の可能性の排除は当然ですが、埋入後にインプラント周囲炎に罹患した場合はできるだけ早期にその事実を発見し、原因を除去、処置することが重要です。
インプラントの周囲組織は天然歯のそれとは異なり、その防御機構は弱く、炎症が波及すると容易に深部に波及する可能性が高く、いかに早く発見出来るかは重要な要素の一つです。
インプラント周囲炎を引き起こす要因として細菌感染と、インプラントヘの過剰な荷重負担 (オーバーロード)の二つが考えられています。インプラント周囲の細菌叢は天然歯周囲の細菌叢と類似することから、インプラント治療に際しては、口腔内の天然歯への歯周病学的配慮を怠ってはならないのです。
また、歯根膜の存在しない骨結合型インプラントはオーバーロードとなりやすい。その結果、直接的あるいはスクリュールーズニングやインプラントの破損などの偶発症による周囲骨の吸収が考えられます。このため全顎的な咬合の診査・診断および、最終的な補綴処置を考慮した上で、適切なインプラントの埋入位置、方向の決定と咬合の付与が必要なのです。
そして、たとえインプラント周囲炎になったとしても、重症化しない限りその異変に気付きにくく、歯科医さえも初期の病変では注意しなければ見逃しやすいのです。そのためインプラントが口腔内でその機能を発揮し始めた後は、適切なメインテナンスプログラムを作成し、実行していかなければ長期的に安定してインプラントを使用することができないのです。
今後のインプラント治療、またはインプラント周囲炎に対する知見の集積と共に研究を進め、我々はその変化に対応していかなければならないと認識しております。