インプラント治療ができない場合

重度の歯周病の状態

歯周病の原因となる歯周病菌がインプラント周囲の粘膜に感染してしまうことで、インプラント周囲炎のリスクが高まります。
歯周病を治療した場合は定期検診とメンテナンスを行うことで、インプラントは長期的に維持されます。

糖尿病の状態

糖尿病の方で血糖値がコントロールされていない状態では、インプラントが骨とうまく結合しない場合があります。
血糖値がきちんとコントロールできていれば、インプラント治療の成功率は非糖尿病患者と同等であると報告されています。

成長期の方

骨が成長している途中でインプラント治療を行うと、骨の成長が妨げられてしまいます。
通常は20歳以降を目安にインプラント治療を行います。

外科手術ができない場合

  • 妊婦さん
  • 免疫機能が著しく低下している方
  • 6か月以内に心筋梗塞の既往がある場合

などでは、外科的手術は行えません。

注意が必要な場合
  • 放射線治療をされている方
  • ビスフォスフォネート製剤を使用している方
  • 癌治療のため化学療法をしている方
  • 抗凝固剤を使用している方
  • 免疫抑制剤を使用している方

上記の治療を行っている場合、全身状態および治療内容によりインプラント治療ができない場合があります。
主治医と相談をしてください。

喫煙

喫煙により、ニコチンが毛細血管を収縮させてしまいます。
これにより、粘膜の血行が悪くなり免疫機能が低下し、傷の治癒が遅れます。
インプラント手術後の治癒が遅れてしまいますと、長期的にはインプラント周囲炎のリスクが高まってしまいます。
また、残存歯が歯周病になりやすくなり、歯周病治療の成功率が下がるというデータもあります。
インプラントおよび残存歯を健康な状態で長く使うため、禁煙または節煙することが推奨されています。

骨量が不足している場合

インプラントは顎の骨に埋め込みますので骨量が不足しているとインプラントを行うことはできません。
骨量が不足している場合は、骨造成治療を併用してインプラント手術を行います。